頑張れライオンズ!

僕は母親(以下フミちゃん)は、仰木、稲尾、中西がいた頃からのライオンズファンである。チームが所沢に行こうが、そのお三方がどこの監督をやろうが、ホークスがやってこようが、フミちゃんの応援するのは「西鉄」ライオンズなんなのである。
田舎では女性が野球を見に行くことが禁忌だったころに、親に黙って平和台に行って、スタンドで「オオギさーーーん」と叫んで観客席を沸かせたことをいまだに嬉しそうに語る。
10年ほど前僕が11時ごろ帰宅する生活をしてたころは、シーズン中はスゲー分りやすかった。飯くうところの電気が点いてたら勝ってたとき、プロ野球ニュースを見るために起きて待っててくれてるんだが、負けてたときはとっくに寝てて、夜食のグレードも勝った日と敗れた日で明らかに差があった。
僕にとてはそんなライオンズなんである。
で、ここに来てライオンズ大失速。たまたま調子が悪いなんてもんではなく、現在あらゆる面で強いチームと言えない状況なのだ。
まず、先日伊藤監督は「守備が一軍で野球やるレベルにない」と「2割9分も打ってる」選手を2軍へ落とした。こんなことがここ20年あっただろうか。チームのビルドという点で明らかに変化がある。ライオンズの選手といえばヴァーサタイルー攻走守三拍子揃ったといったイメージがあるが、そうでもなくなってきているのだ。これは稀代のGM故根本氏のホークスへの移籍が今になってボディ・ブローのように効いてきてるのかもしれない。


では、数字で今のライオンズの苦しさを見ていこう。
レギュラーシーズンのこの後の日程的にライオンズ不利なファクターがあって、他の4球団が「お得意様」としているイーグルスとの「対戦成績が5−5」。イーグルスに「5−0」と相性がよいファイターズがイーグルス戦を余計に5試合残している。ファイターズがそのままいくとは限らないし、他チームと対戦成績を考慮しなくてはいけないのでそのまま採用していい要素とはいえないが、この面"だけ"でみるとファイターズ有利は誰の目にも明らかである。

各成績の数字の面で比較すると

①総得点②総失点③チーム打率④チーム防御率本塁打⑥盗塁


ホークス  ①390②263③.284④3.07⑤103⑥45
マリンズ  ①423②237③.291④2.87⑤ 73⑥54
バファローズ①315②339③.265④3.94⑤ 50⑥28
ファイターズ①354②377③.251④4.41⑤ 93⑥27
ライオンズ ①341②414③.267④4.80⑤ 87⑥36
イーグルス ①271②450③.240④5.59⑤ 50⑥24


だいたい、防御率3位2.36(リーグ3位<自責点31、失点39>)の投手が5勝9敗というのはいかがなものか。それに自責点と失点の差が「8」。これは規定投球回数を達している投手では最大(ちなみに1位の杉内がそれぞれ25,20、2位渡辺俊介に至っては23、20"素晴らしい守備陣")である。非本塁打数は僅か4本。規定投球回数投げてる投手では小林(宏)と並んでリーグ最小。
まるで平和台で東尾が奮戦しているころではないか。この責任を投手に求めるのは間違っている。大輔じゃなくても「もっと緊張感を持て」といいたくなるだろう。
これはチームのケミストリーがおかしくなってるーチームが有機的にうまく結合して機能してないと考えるのが妥当だろう。
ケミストリーの異常を証明する選手成績をもうひとつ。
現在の首位打者石井の成績である。昨日現在で打率・358、得点圏打率・367、出塁率・433、長打率・477、盗塁6、これだけみれば申し分のない成績である。
ところがこれだけ塁に出てるのに得点が26(リーグトップの松中<出塁率373>は60)、これだけ得点圏打率高いのに打点が23(同じく松中<得点圏打率・283>は67)。打線が有効に機能していないと言われても仕方がない。
さらに石井は犠飛が0。これは城島もそうだろうといわれるかもしれないので、一昨日の3456番打者の「犠飛数」を比較を試みてみよう。
☆ホークス  バティスタ2、松中5、城島0、ズレータ4
☆マリンズ  福浦5、ベニー3、フランコ1、サブロー1
☆ライオンズ 和田3、カブレラ2、石井0、中村1、
上記の盗塁数と絡めて考えると、どのチームが一点を奪う野球ができているか、できてないかは明らかである。もしかしたら策士伊原がいなくなったことがボディブローのように効いてきてるのかもしれない。

・・・フミちゃんを励まそうと思って数字を見てきたが、結果的にあーあという数字が浮き彫りにされてきた。
なーーんて思ってたら先ほどフミちゃんからほかの用事で電話があった。
野球に話が及ぶと
「今年はマリンズに優勝させてやっとき」
それはそれで・・・