『放送禁止歌 (知恵の森文庫)』

とあるところで妙に持ち上げてあったんで読んでみる。
この人自分でいってる通り愚鈍である。資料を読み込むということができない。けっこう行き当たりばったりである。また、インタビューで露見している通り、驚くほどにものを知らない。その意味ではTVの人らしいといえばらしい人である。

当初のテーマである「時代を描く」ためには、本来ならこの背景や経緯への徹底した検証作業が必要だ。しかし僕はその作業を放棄した。興味を失っていたといっていい。

なんて言っているが、はっきいってこの人は検証作業は向いてない。というか無理。柄じゃないし、能力が欠如していると言ってもいい。なんか言い訳がましく書いてあるがそういう切り口だって可能だったはずだ。しかし、ちっとも面白くない内容になったに違いない。
この人はテレビの人なんだから、面白くないのはまずいでしょ。
ただ、この人が多くのTVの人と違うところはちょっと考えてみる、とか疑問を感じてみるといったことが出来るところである。
そこで今回の疑問点「放送禁止歌」についても深く考える前に行動し始める。
そこから先が面白い。僕が上げた点が良い方に転がっていく。下手に資料なんかを丹念に読む人だったりしたらこうはならないような気がする。
面白く読みました。
ただ、最後の方はちょっとうざいけど。

てこって「放送禁止歌」の一つの元の全文を一つ。
こんなの入れてないところがこの人らしい。
知ってたけど自粛したのかな。いや面白いと思わなかったのかな。
もしかしてめんどくさかったのかな調べるの。

ブルジョワジー諸君! 我々は君たちを世界中で革命戦争の場に叩き込んで一掃するために、ここに公然と宣戦を布告するものである。ブルジョワジー諸君! 君たちがたとえ、アメリカ軍、NATO軍、安保軍、ベトナム連合軍など等全世界の警察を総動員しようとも、君たちが骨抜きにし変質させたソ連ワルシャワ軍までをも動員したとしても、我々は全世界のプロレタリア人民の力を世界党 世界赤軍 世界革命戦線の下に結集し、必ずや叩きのめしてしまう事を通告する
君たちの歴史的罪状は、もう分かりすぎている。君達の歴史は血塗られた歴史である。第一次、第二次世界大戦、君たち同士の仲間をだまして動員し、互いに殺し合わせ、あげくのはてにはがっぽりと儲けているのだ。

君たちは植民地を略奪するために我々の仲間を殺した。仲間をそそのかし、植民地を略奪したら分け前をやると言って、後進国の仲間を、君たちがそそのかした仲間を使って殺させたのだ。それだけではない。そうやって略奪した植民地を君達同士で奪い合う強盗戦争にも、同じように仲間をそそのかして殺し合わせた。

我が日本のブルジョワジー諸君! 君たちにもウソとは言わせない。「富国強兵」のスローガンのもと、日清 日露 第一次 第二次の強盗戦争をやったではないか

我々はもう、そそのかされ、だまされたりはしない。否、そそのかされ、だまされるだけではない。我々は過去の恨みを持って呪うと共に、またまた君たちのやろうとする事に対して、今度は我々の側には用意がある。

君達にベトナムの仲間を好き勝手に殺す権利があるのならば我々にも君達を好き勝手に殺す権利がある。

君たちにブラック・パンサーの同志を殺し、ゲットーを戦車で押しつぶす権利があるのなら、我々にも、ニクソン、佐藤、キッシンジャード・ゴールを殺し、ペンタゴン防衛庁、警視庁、君達の家々を爆弾で爆破する権利がある

君たちに、沖縄の同志を銃剣で突き刺す権利があるのなら、我々にも君達を銃剣で突き刺す権利がある。君達が朝鮮で再び戦争をやるために、自衛隊を増やし、フォーカス・レチナや三矢作戦をやり、朴独裁3選のためにそれに反対する任君を逮捕し、死刑にする権利があるのならば、我々にも赤軍を建軍し、革命戦線を作り、君たちを逮捕し、死刑にする権利がある。

アメリカのブルジョワジー諸君! 君たちは第二次世界大戦後、朝鮮で、コンゴで、ベトナムで、不断に仲間を殺し続けてきた。

日本のブルジョワジー諸君! 君達は、自衛隊、機動隊を増やし、今ベトナムに協力し、将来朝鮮に派兵しようとしている。

西ドイツのブルジョワジー諸君! 国防軍を強化しフランスをけん制し、チェコや東欧や中近東に目を光らせて何をしようというのだ

ブルジョワジー諸君! いつまでも君達の思い通りになると思ったら大間違いだ我々は過去、封建領主のもとでは家畜のように領土のおりの中に縛り付けられた農奴であった。君たちには、この身分の枠を破り、我々を君たちの自由にするために、「自由 平等 博愛」のスローガンの下、領主達と戦っただが今や、我々を君たちの好き勝手にされることを公然と拒否する事を宣言する。

君達の時代は終わりなのだ

我々は地球上から階級戦争を無くすための最後の戦争のために、即ち世界革命戦争の勝利のために、最後まで戦い抜く我々は、自衛隊、機動隊、アメリカ軍諸君に公然と銃を向ける。 君たちは殺されるのがイヤなら、その銃を後ろに向けたまえ!君たちをそそのかし、操っているブルジョワジーに向けて

我々、世界のプロレタリアートの解放の事業を邪魔するやつは、だれでも、容赦なく革命戦争の只中で抹殺するだろう

万国のプロレタリアートよ 団結せよ! 世界革命戦争宣言をここに発する