『オールドボーイ』

トイレ休憩を挟んで『SAW』の興奮というか、不快感というか、恐怖というか...が覚めやらぬまま、『オールドボーイ』に。
最後の『ラストサムライ』とか『ロード〜』でなんかでロケ名所となったニュージーランドの部分が思いっきり「韓流」してて惜しい。*1
それまでのスピード感と抒情性とすっとこどっこいの融合が見事なだけにラストの「救い」が妙に陳腐に見えた。
タランティーノフィンチャーやキタノが「俺が撮るべき映画だ!」と言いたくなるようなシーンの満載に火がついたボンクラ魂に水を差されたきがする。
なんといっても、自己流のパンチでの乱闘はかっこ悪いのはなんてかっこいいんだろうのいいお手本だっただけに...
ただ、しかしあの二人(特に教室でのお姉ちゃん)のおっぱいには『ドレミファ娘』の洞口依子に勝るとも劣らない甘酸っぱい香り*2がした。それを嗅いだだけでも入場料の価値は十二分ある。*3
ついでにいうと、途中のユ・ジテの羽根を着用するシーンは岩井俊二やウォン・カーワイのようにだらだらときりが無くフィルムを回さなくても、天使の切なさは表現できることを証明している。『2046』分が浮いた。
だから、なお更あそこが蛇足に思えて仕方ない。

*1:高田文夫の演芸以外の観る目の無さを再確認

*2:もしかしたら『丑三つ野村』の田中美佐子の切ない香り

*3:これはヒロシの「泣きながら胸をもましてもらったことがあるとです」に共感できるやつにしかわからんと思う。