才能の振り分け

チェ・ゲバラ―リウスの現代思想学校』を読んで次に

チェ・ゲバラ伝

チェ・ゲバラ伝

の前半分「奇跡の革命」まで。


読み返してみて重要な点を読み飛ばしていた点にきづく。それは

でも描かれていた「マンボ・タンゴ」号に関する

「マンボ・タンゴ」とはいい名だった。そして、チェにとっては、皮肉な名前でもあった。
どういうわけか、チェには、音楽的な感覚というものがまったく欠如していた。いわゆる音痴だったらしいのである。ラテン・アメリカの青年ならば、たいていはひけるギターもかれはひけなかった。
チェにあって唯一の音楽的な財産は、タンゴを踊れることだった。かれは、アルゼンチン国歌でさえも調子はずれにしかうたえなかったのだが、このタンゴを覚えたのは、ナショナリストのペロンが、すべてのナイトクラブやダンスホールは、その演奏曲目のうち、少なくとも半分はアルゼンチン・タンゴでなければならないならぬ、というおよそバカげた布告を発したため*1

ってな「いいハナシ」。後半のペロンの布告は、そろそろ大阪府であるかもしんないようなことなんで驚かない。
それに、この本を読んでいるとチェが「ラテン・アメリカの青年」(いわゆるラテン系)っぽくないってこと(が多く語れるもんだから。
で、たぶんその「音楽的感覚」は、ゲバラを「あのころ一番かっこよかった」ってリスペクトしてるジョン・レノンに振り分けられてるに違いない。





ちなみに上掲の『チェ・ゲバラ伝』のアマゾンのレビューでの「ジョン・レノン」というのは「ジョン・ライドン」が正しいのだが、記憶違いで書いて妙に座りが良いんでそのままにしてる。

*1:41頁