的を射た非難

戦後野球マンガ史―手塚治虫のいない風景 (平凡社新書)

戦後野球マンガ史―手塚治虫のいない風景 (平凡社新書)

は野球が輸入され競技が普及する際に起きたいくつかの「野球有害論」の紹介から始まる。多くは今のゲームやらホラーやらに対する言いがかりに似たようなもんだが、新渡戸稲造の次の意見はけっこうあたってなくもないような気がする。

五千円札のに肖像が描かれている当時一高の校長新渡戸稲造は「野球という遊戯は悪く云えば巾着切りの遊戯、対手をペテンに掛けよう、計画に陥れよう、塁を盗もうなど、眼を四方八方に配り、神経を鋭くしてやる遊戯である」と語っている。
同書P8「野球の移植と発展」

野村監督に伝えれば「おーーわかっとるやないか」と非難だとはこれっぽっちも思わないような内容。
しかし、福岡のTVで野球を視ている藤本博史浜名千広若田部健一のような莫迦が目立つんで、野球ってのが新渡戸がいうような競技とは思えず、彼らのようなバカチンがやる競技という気もする。
ただ、福岡では越本隆志がホークス戦の実況席にゲストで呼ばれることがたまーにあって、上記の三人よりはるかに優れた野球解説*1を行うのも視れるんで、ボクシング選手は頭が悪いってな俗説が崩れる瞬間を感じることもできる。

*1:どうにかしてボクシングのことを引き出そうとするアナと野球のことを喋りたくてしょうがない越本の攻防も面白い