ノムさんはやくも攻勢、もしくはボケ

野村時期監督「予告先発撤廃」を訴えている。当然「ボビーマジック*1への牽制、しょぼい投手陣での「野村マジック」を発揮するための第一歩に違いない。
ただ、その理由としての「ファンが最優先」が全くの大ボケなのだ。今のパ・リーグのファンは「お酒を飲みながら明日は松坂だ、西口だと居酒屋でやりとり」するようなファンばかりではない。むしろ福岡では少数ではないかという気がする。一度『月間ホークス』を見てほしい。はっきりいってアイドル誌もしくは「韓流」誌である。ノムさんのいうような「従来の」ファンが絶滅寸前になった後に勃発した新しいファン層が球団を支えているといっていいのである。
先のめんたいシリーズ第5戦。「最悪の結末」の後でも「グッズのバーゲン」には列ができる、そんなファンの存在を無視していいものだろうか。
・・・なーんて、あのノムさんはおそらくそんなことは折込ずみであろう。
だって「おんなじくらい力の選手なら人気のある方を出す」といって、スワローズ時代にレフトスタンドのファンのため(だけ)に、左翼手として城を使い続けた野村克也であるからにして。
ホントこの狸オヤジにはいろいろと楽しませてもらえそうだ、僕ら古いタイプのファンは。

野村克也イーグルスで結果を残せるか

おそらく無理。あの三木谷"ザ単細胞"オーナーがその意図を汲むことが出来ずに、すぐに結果を求めて決裂必至。
スワローズの躍進にはそれまでのドラフトでの使える選手の蓄積があった。あの単細胞は今期途中で「若手に切り替えを」なんて夢みたいなことをほざいた時の田尾監督の至極真っ当な意見「このチーム編成では有望な若手なんかいないよ」の意味をまったく理解していないに違いない。「野村再生工場」といわれているが、軸はあくまでドラフトピックの選手と外国人選手だったのである。
捕手で入団した飯田を二塁手そして外野とコンバートさせ、押しも押されもせぬ「セ・リーグ有数の中堅手*2に育てるにも時間がかかった。野村さんといえどもすぐに結果が出るはずも無いのである。それをあの単細胞が待てるかどうかが甚だ疑問。
また、結果が出なかったタイガース時代。スワローズとタイガースでは何が違ったのだろう。一番の違いは選手の「性格」である。「ID野球」の申し子、古田を筆頭に広沢、池山、川粼、西村、石井一等の「面従腹背」軍団は野村監督にスポイルされずに済んだ。「監督はあんな風に言ってるけど野球やるのは俺たち」の意識というか「我」があった。対して就任当初「選手が大人しいな。ホージーでも呼んでこないかんかな」とぼやいた通り、タイガースの選手は野村監督と戦っていくにはとっても素直過ぎたのである。だから野村野球の戦術や技術を吸収したものの、躍進には星野仙一のような自己演出に巧みで「火をつける」存在を必要とした*3。あのような形で発足したチームの選手がどちらのタイプかというのは誰の目にもあきらかだろう。
やはりゴールデンイーグルスの最大の補強ポイントはオーナーであることは去年も今年も変わっていない。

*1:マジックではないことは実証済み

*2:新庄がいるんでNO1とは言いがたい

*3:ただし、今のタイガースの強さの礎を築いたが野村克也であることは間違いない