南ちゃんを剥がせ

『タッチ』のタイトルロールは上杉達也である。しかし、全国の男子の心と股間を重爆したのは当然、浅倉南であり、彼女が着るレオタードなのだった。当時まっこと「新しい」競技であった「新体操」は男たちの妄想を刺激し続けた。青少年だけではない。『十手舞』の五社英雄、『里見八犬伝』の深作欣二等の大きな少年が女性の武器に選んだのも新体操*1のリボンであった。
そして、その興味・妄想の中心には山崎浩子ではなく南ちゃんがいた。でなければ全国のスポーツ美少女を探す「南ちゃんを探せ」なんてコーナーが夕方のニュースで人気を博すなんてことはなかった。
でもって本日の日刊スポーツ「週末シネマ」である。いつもは多くの出演者が描いてあるイラストなのであるが、今回は申し訳程度に斉藤祥太・慶太の「本来の主役」をちっちゃく載せてはいるものの、後は長澤まさみが4カットだけ。これはもしかしてタイトルは『南の貞操』?と勘違いしてしまいそうなくらいの破格の扱いでまさみプッシュを行っている。
まあ確かにこれは的を射た「パブリシティ」活動と言っていいだろう。結局は『タッチ』の主役は南ちゃんなのだ。でなきゃ、ジャニーズが黙っているはずがないじゃないか。
しかし、今回の「週末シネマ」は余計なマネをかましている。みんなが気になっているのだが、大手メディアが敢えて触れなかった点にタッチしてしまったのだ。

南が新体操しないし(レオタード見たかった)、脇キャラの個性も乏しい。ドキドキなラストのセリフも見せ方も議論が分かれるところだろう。

既にネット上ではある意味興味はそこに絞られてた感のあった長澤まさみのレオタード。すでに試写を見た輩にばらしまくられてた(推定)とはいえ、しかし、30代後半から40代前半の直撃世代でこの紙面が重要な情報ソースなんて人には最悪のネタバレだったに違いない。
かく言う僕は『タッチ』なんぞハナクソほどの思い入れもないが、その点は気になっていた。だから敢えてそのことをネットでも探さないよう見ないようにしていた(だから推定と書いた)。
これで僕は劇場でこの映画を見る理由がなくなった。ありがとう。高田博之。
でも、ちょっと(いやかなりの)営業妨害のような気がする。シスなら「新体操」「レオタード」のことを書いたメディア・ライターは「写真貸さない」「出入り禁止」の巨大フォースを発令するだろうに。
いや、そもそも『タッチ』なのに、まさみたんなのに新体操がないの?レオタード姿ないの?
※掲載イラストの一つが若き日の杉田かおるに見えるのは僕だけ。

牧村邸の惨劇が南風へ

そういえばカルピスのCMでは野球部員の恋心を粉砕している、長澤まさみである。ちなみに今回の母親役の生田智子にしても、長澤パパが磐田の監督していた時のFWゴンの嫁であるからして、この映画には野球よりサッカーの方が似合うような気がしないでもない。
そんなこって、もし低脳なプロデューサーが「なんか今野球ってパッとしないよね。二人の部活をサッカーにしない」なんて暴言を吐いて、万が一それが実現していたら、昨年の『D』の際の豪ちゃんファンみたいな動乱が起こってしまうんだろうか。あだちファンってその熱量が測りきれないから。まあ実際主題曲があの歌*2じゃないことで「見にいかねー」コールは起こっているようだが…

*1:『赤影』にも新体操がフューチャーされてる

*2:僕の予想は妹歌手ということで安倍麻美のカバーだったんだけど