向き不向き
【?】の本に関する質問
今日未明に提出されてすでに17件の回答が寄せられている。
僕の正直の意見は(この質問がフェイクじゃなければ)、この人は本を読むのに「向いていない」である。まあ、「文庫」というのがいわゆる「コンビニ本」なのか講談社学術文庫や岩波文庫なのかで若干違ってくるが、これは「資質」「体質」の問題であるんで治すのは容易ではない。
今、書店に勤めているのですが、未だ1冊も読破した本がありません。
この前も思ったが、近頃は文庫本一冊、漫画一冊を読む終えることを「読破」というみたいだが、この辺の文を読んだだけでかなり処置が難しいと思う。
さらに、せっかくイメージが沸いて来たと思ったら、解らない漢字とかがあると、「何て読むの?」とそこで行き止まり、辞書で調べるのもあれだし、結局面倒臭くなってしまいます。
「あれだし」って、気持ちは解らんでもないが人にものを真摯に尋ねる態度のときに使う言葉じゃないだろう。
沢山の本を読まないと書店での告知やアピールができないので、
無理って!
僕は比較的本に親しんできた方だと思うが、多少本が読めることが偉いとは思わない。小学校時代の知り合いで「読書感想文」でさえ本を読まずに「カルピス子供劇場」の感想を書いた人間がいることも知っている。でも別にその人のことをバカにしてるわけではない。ただ僕らが『失楽園』(あのでっかい方)や『資本論』なんてもんに腰が引けるように、童話一冊読むのも億劫な人間がいるってことにすぎないのである。
人間には「向き不向き」がある。で、この質問者は「本に向いていない」のであり、今更ちょっとした「コツ」をつかめばどうにかなるもんじゃないんである。
よっぽど『壁際の名言』を推薦して、やんわりと『止めたら」という回答しようと思ったが、その後がメンドいんでスルーすることにした*1。
「この人絶対接客に向いてない!」なという人*2のいる飯屋で飯は食いたくないけど、別に本屋の店員に本の知識は求めてないしなあ。
だいたい、この本屋の経営者も本気でこの人に「告知やアピール」なんか求めてないでしょ。本気だったら面接のときちゃんと尋ねてると思うし、この経営者が本好きならば「におい」で判ってるでって。
まあ、金修堂千鳥店*3みたいに「源義経コーナー」に『源氏物語』の、しかもちゃっちぃガイド本を陳列してるようなこともあるんで、別にどうでもいいんじゃないかとも思ってくる。
*1:その文章をちゃんと読めるとは思えない