宣伝上手

新着キーワードで「あさま山荘事件」なんていうのに目がいく。この事件のことの時僕は6歳で家に着たばかりの白黒TVで大人の人といっしょに釘付けになっていた。ただし、映像の記憶は当時のものなのか、後に記録映像で見たときのものか定かではない。ただ、その時いっしょに見てた人(誰だったんだろう?)がポツリと言った。
「2階級特進やね」
が脳裏にこびりついてる。
幼稚園の「あいうえお」の勉強で「うのつく言葉は?」という問いに「ウインタースポーツ」と答え、動揺した先生から「意味解って言ってんの」と問い詰められ、「スキーとかスケートのこと」と切り替えして、「ほかの人が分るような言葉を言いなさい」と逆ギレされるようなイヤなガキだった僕であったが、流石にその言葉の意味までは解らなかった。ただ、深ーい意味のある言葉なんだなと思うと同時に、その言葉の意味をその場で訊いちゃいけない雰囲気を感じていた。
この事件のことを書き出すとこのスペースでは書ききれなくなるし、それにこのことを考えるとてもダウンになるので今回はひとまず止めておこうと思う。
ただ、今回また佐々淳行*1のインチキ本『連合赤軍「あさま山荘」事件』が注目されているのはバカらしいと思う。この本(それに「安田講堂」の方も)の欺瞞性は当時から暴かれているのだが、どうやらこんなんに騙されて平気な(嬉しがってる)人が大勢いるようだから、このジジイはまだテレビのワイドショーなんかでカライバリを続けていられる。
結局、諸葛亮といい、マッカーサーといい、フーバーといい「自己宣伝」上手いもん勝ちということであろう。
角間隆の『赤い雪―総括・連合赤軍事件 (新風舎文庫)』ともども、所詮は出来の悪い「歴史小説」でしかないのに…
「悪書は良書を駆逐する」ことはトンデモ本が真っ当な科学や歴史の本より多く読まれていることで了解済みとはいえ、あまりの溜息で酸欠になりそうである。*2

*1:http://d.hatena.ne.jp/shidehira/20041216

*2:溜息で酸欠になることは人体の構造上ありえません。念のため。