越智道雄＠映画秘宝

オバマ・ショック (集英社新書 477A)

のまえがきにあたる｢Finally！(やっとだよ)｣で、町山智浩は越智道雄に出会ったきっかけを

編集者になって、そんなアメリカ映画に描かれる民族問題を徹底的に解説する本を作ろうと考えた。その時にお会いした

と説明している
その本とは『映画宝島　異人たちのハリウッド』のこと

異人たちのハリウッド―「民族」というキーワードで映画の見方が変わる! (別冊宝島―映画宝島)

*1
であり、越智の手による｢アメリカンスピリッツはマイノリティがつくった!｣は「アメリカ人｣というイメージの創出に果たしたハリウッド映画の役割とその担い手であるマイノリティのことをわかりやすく解説した、このムックの重要記事の一つである(あとは切通理作｢ウルトラマンと在日朝鮮人｣などなど)
んで、越智は初期映画秘宝でも再び登場するのだが、それが

あなたの知らない怪獣マル秘大百科 (映画秘宝COLLECTION)

というのがあまりにも｢らしい｣気がする。ここでの｢宇宙人映画とアメリカ50年史｣がこれまたのっけから

エイリアンという言葉は「異邦人｣｢よそ者｣という意味ですから、宇宙人を描いた映画は、作り手が意図する、しないにかかわらず、他民族社会アメリカを知るうえでいいサンプルになるでしょう

と非常に小気味良い言葉が飛び出す非常にタメになるインタビューである(聞き手は町山智浩＆大矢雅則)。

http://www.straightus.net/screen/

*1:

異人たちのハリウッド―「民族」をキーワードに読み解くアメリカ映画史